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『世界一受けたい授業』でミュージシャンの大槻ケンヂが、過去(人気絶頂の頃)、鬱病で苦しんでいたとき、森田療法という処方をきっかけにうつが改善したと紹介されていました。
大槻ケンヂのうつが改善したきっかけ
人気ロックバンド、筋肉少女帯のボーカルである一方、バラエティーでも大活躍していた大槻ケンヂですが、人気絶頂だったその当時、心の中は、かなり病んでいたそうです。
何で自分はこんなに人気があるのか理解できない
こんな人気が続くわけがない、こわい、こわい、こわい、
といった心模様だったといいます。
しかし、ある日、森田療法の発案者である森田正馬の、
不安はあるがままにすておいて、今、自分がすべきことをすればいい
という言葉に出会って、それがきっかけでうつが改善していったのだとか。
さて、この森田療法とは、いったいどのようなものなのでしょう。
世界一受けたい授業で紹介された『森田療法』とは?
森田療法とは、大学教授であった森田正馬(1874~1938)が考案した、神経症(心の病)を改善させるための治療法で、
具体的に何かの薬を投薬するというよりは、思考を変えることをメインとする治療法です。
森田療法を完全に理解するためには、神経の働きなど、医学等の知識がいるため素人には容易ではありません。
ただ、森田療法を理解する上で、大事なポイントとなるのが、大槻ケンヂにも影響を与えた言葉『あるがままに』というキーワードです。
森田療法とは、不安を抱えながらも生活の中で必要なこと(なすべきこと)から行動し、建設的に生きることを教え、実践させる治療方法です。つまり、「あるがまま」という心を育てることによって神経症(不安障害)をのりこえていくことが主眼です。したがって、生き方の再教育とも呼ぶべきものでしょう<省略>
<省略>あるがままというと、自然なとか、自然体でとか、そのままとか、いう意味に捉えがちですが、森田がいう「あるがまま」というのは、少し意味が異なります。
つまり、森田療法の「あるがまま」とは、気分や感情にとらわれず、今自分がやるべき事を実行していく、目的本意の姿勢を示しています。引用元:http://www.mental-health.org/index.html
私なりに解釈するに、森田療法とは、感情と行動を切り離して生活する方法のことを言うのだと思います。
気分が悪いから~しない、不安だから~しない
というのではなく、
気分なんてコントロール不能なものだからどうしようもないと諦めて、とりあえず目の前にある日常的な作業に没頭しようということです。
大槻ケンヂのうつ改善のきっかけとなった
不安はあるがままにすておいて、今、自分がすべきことをすればいい
という言葉は、感情は捨てたも同然の扱いにして、行動のみに焦点を当てましょう、といったことを伝えたかったのだと考えます。
世界一受けたい授業で、「日記を書くなどして」と紹介されていましたが、
要は、日記に限らず、日常の些細なことに没頭しましょうということに繋がるのでしょう。
感情とは道具?
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森田療法とは、少しズレるかもしれませんが、
最近注目を浴びた、アドラー心理学について書かれた『嫌われる勇気』にも、感情の働きについて触れられていました。
(確か、著書の前半部分だったと記憶しています)
アドラー心理学では、『感情とは単なる道具』と捉えるそうです。
感情というと、人間にとって何かとてつもなく尊いもののように感じられるかもしれません。
しかし、実は、人間にとって大事なのは意志であり、感情なんてものは、行動を促進させるための道具にか過ぎないという考えのようです。
感情が道具にしか過ぎないのなら、(森田療法のように)状況によっては不要とみなし捨ててしまえばいい…そう考えることもできますよね。
感情の扱い、捉え方というのが、うつ改善の一つのポイントなのかもしれません。
ただ、本当に重い鬱にかかってしまうと、心というよりは、朝起き上がれない、文字を読めない等、具体的に身体に症状が出てしまいます。そうなってしまった場合は、感情のコントロールのみで乗り切るのは、なかなか厳しいものがあるのではと、個人的にはそう感じてしまいます。
まあ、森田療法に関する私の理解が至っていないだけかもしれませぬが。
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